【実は長寿!?】胡蝶蘭の寿命|たったこれだけで花持ちが劇的によくなる!

胡蝶蘭の寿命

胡蝶蘭は他の花と比べて寿命がとても長く、一ヶ月以上花を楽しむ事ができる植物です。胡蝶蘭には花がいくつかついていて開花期がそれぞれ違うので最後の花が散るまでは三ヶ月以上も持ちます。その理由として乾燥に非常に強いという点があげられます。また株自体の寿命も長く、強い株の場合50年以上も生きると言われているほど長寿なので花が枯れて落ちてしまっても根が生きていれば何度でも花を咲かす事が出来るのです。一般の人が頂いた胡蝶蘭を育てる場合でも環境さえよければ平均的に10年は生き続けます。

寿命の長さが最大の特徴といってもよいであろう胡蝶蘭ですが、そのことがあまり知られていないのはなぜでしょうか?みんなが口を揃えて『胡蝶蘭は育てるのが難しい』というのはなぜでしょうか?
ここでは胡蝶蘭が枯れてしまう原因の解説と花を長く楽しむための簡単な3つのポイント、さらに花が咲き終わってからも頑張ってもう一度花を咲かせてみたいという方の為に基本の植え替え方法も紹介したいと思います!

1.胡蝶蘭が枯れてしまう原因

枯れた植物

主な原因
・水のやりすぎ
・置き場所が悪い
・枯れた花を放置
・ラッピングを外さずにいる

一番多い失敗が他の園芸同様毎日お水をあげてしまうことで鉢内に余分な水分が溜まってしまい根腐れを起こし株そのものを駄目にしてしまうケースです。冒頭でも説明しましたが胡蝶蘭は乾燥に非常に強い植物です。

元々熱帯雨林に生息していた胡蝶蘭は高温多湿の環境を好みます。
胡蝶蘭の鉢の中を見てみると他の園芸で使われているような土ではなくふわふわとした水苔と言われるものが代わりに入っています。それは胡蝶蘭が土の中に根を張って自生する植物ではなく木の幹や枝に根を張って着生している植物だからです。そのため栄養をさほど必要とせず外気に晒されている根からも空気中の水分を吸収しています。(なので蘭鉢から根が飛び出しているからといってむやみに切ったり鉢内に無理矢理押し戻さないでくださいね!!)

しかし熱帯雨林は乾季になると急激な水不足に陥る事がよくあり、そのような環境下でも生き残る為に葉や茎に水分を蓄えることで厳しい乾季を凌げるようになったのです。その証拠に胡蝶蘭の葉を見てみると分厚いですよね?
また蓄えた水分を出来るだけ蒸発させないために昼の間ではなく夜間に光合成をすることでCO2を取り込むようになったと言われています。
それだけ常に水分で満たされている体にまたさらに水分を与えるということは胡蝶蘭にとっては自然なことではないのです。
水のやり過ぎには注意したいですね。

また枯れてきた花はそのその都度摘み取ってあげないと元気な花にとって必要な栄養や水分もとってしまうことになるので放置はNGです!

意外とどうすればいいかわからない方が多いのが贈り物として鉢全体がラッピングされた状態の胡蝶蘭。そのままにして管理すると胡蝶蘭の呼吸の妨げになったり鉢内の水苔などにカビが発生しやすくなってしまいます。せっかく綺麗なラッピングですが、胡蝶蘭を長持ちさせる為に出来るだけ早めに包装紙などはとりましょう。

2.たったこれだけで花持ちが劇的によくなる!

雫

2-1.水やりと肥料

・夏場は10日に一回、冬場は一ヶ月に一回コップ一杯(200~500ml)の水を根元に与える
→簡単に水やりのタイミングを知る方法として水苔に指の第二関節くらいまでを差し込んでみてパサパサと乾燥していたら水を与えるタイミングと考えてOK

・冬場の水やりはぬるま湯がよい

・たまに葉に軽く霧吹をしてあげるとよい
→気孔は葉裏にあるので裏側を中心にスプレーする
(シミになるので花には水をかけないこと)

・肥料は基本的に必要ない。花が終わり、植え替えをした後は春から夏の生育期の間に一度だけ水やりのタイミングで一緒に液体肥料をあげると花持ちがよくなる

2-2.温度

・20度前後を保つこと

15度以下になると枯れる原因となるので冬場は特に注意する
→冬場の室内は暖房等で空気が乾燥しやすいので葉に霧吹で保水してあげたり加湿器を置くなどするとより良い

2-3.置き場所

・風通しのよい明るく暖かい室内

・直射日光を避ける
→葉が焼けて変色してしまうことがある

・置き場所は頻繁に変えない
→ストレスになる

・人やカーテンなどが花に触れやすい場所には置かない
→胡蝶蘭の花は非常にデリケートで少しの接触で傷がついたり落ちてしまう

・おすすめはキッチン周りやテレビの横
→家電などの熱で常に暖かく、湿度も適度にあったりと胡蝶蘭が好む条件が揃っている

・エアコンなどの直風があたる場所は避ける

3.花が咲き終わったら|基本の植え替え方法

胡蝶蘭の葉

植え替えのし過ぎは根を痛めてしまう可能性があるので2、3年に一度にしましょう。時期は四月が最も最適ですが生育期の5月から7月の間に済ませれば大丈夫です。真夏や真冬は株を弱らせてしまう可能性があるので避けます。

基本の植え替え方法

今回は一般的な植え込み材である水苔を用いた場合の植え付け方法について解説します。胡蝶蘭は一般的に一つの鉢に寄せ植えされていますが植え替えの際には1株に1鉢にしましょう。

1.茎に固定されている支柱すべてを外し、茎の根元を清潔なはさみでカットする。節の2cm上くらいを目安に。

2.寄せ植えされている株を一つずつ取り出し根を傷めないように絡まっている水苔をすべて綺麗に取り除く。その際腐っている根があればカットすること。

3.水で戻した新しい水苔で根を包み込み形を整え、新しく用意した鉢に入れたら隙間を水苔で押し込み安定させたら植え込み完了。
二週間は水やりを控え水苔が完全に乾燥するのを待つこと。

おすすめ植え込み材2種

最後に植え替えの際のおすすめ植え込み材を2種ご紹介します!

・水苔
一般的な胡蝶蘭の植え込み材。ほとんどが乾燥したブロック状で売られているので使う分だけ手で固まりを崩したらビニール等に入れ水に浸し一晩置きます。使うときはあまり強く水を絞らないでください。柔らかい素材なので根を傷めることなく水捌けと水持ちのバランスが比較的よい初心者向けの植え込み材です。保水力が高いので素焼きの鉢は避けましょう。

・バーク
樹皮を細かくしたもので、水苔に比べて根腐れしにくく根が張りやすいので肥料の吸収度もよい植え込み材です。排水性が高いので素焼きの鉢は避けましょう。

4.まとめ

・胡蝶蘭の寿命はとても長い

・水のやりすぎに注意

・室温は常に20度前後保つ

・植え替えは2、3年に一度

せっかく寿命の長い胡蝶蘭。できることなら長く花を咲かせてもらいたいですよね!胡蝶蘭は『手間をかけてあげる人ほど枯らしてしまう』とも言われています。裏を返せばそれだけ手間をかけず簡単な管理で長生きしてくれる植物ということです。植物を育ててみたいけどなかなかお世話してあげる時間がとれない忙しい人にはぴったりの相棒になるかもしれませんね♪

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